夏にお灸をする意味とは?

毎日暑い日が続いていますね。

みなさんは体調は大丈夫でしょうか?

わたしは先日炎天下に一日中いたら軽い熱中症のような症状になり、ずっと頭が熱くボートしてしまいました。

今日は暑い夏なのに暖める必要があるのか?ということについて解説していきます。

暑いのに、なぜ温めるの?

「夏なのに、お灸をする意味ってあるの?」

そんな疑問を持つ方は少なくありません。

暑い日は体を冷やしたくなるのが自然ですし、さらに熱を加えるなんて逆効果では?と思いますよね。

実は、この疑問には科学的にも大切なポイントがあります。

それは、

「全身が暑くなること」と
「体の一か所を温めること」は、
体にとってまったく違う刺激だということです。

夏の体は、すでに頑張り続けています

夏になると私たちの体は、

・汗をかく
・皮膚の血管を広げる
・熱を外へ逃がす

という働きを休まず続けています。

つまり、体は常に「暑さと戦っている状態」です。

このような状態では心拍数が上がりやすく、水分不足になると立ちくらみを起こしやすくなることも知られています。

お灸は「全身を温める」のではありません

お灸はサウナのように全身を熱するものではありません。

ツボという一点を温める「局所温熱」です。

研究では、足三里というツボに間接灸を行うと、

・心拍数が少し下がる
・副交感神経の働きを示す指標が増える

という変化が確認されています。

つまり、お灸は体全体を熱くするのではなく、局所への温熱刺激として体が反応していることがわかっています。

「暑い」と「お灸」は同じ温めるでも違う

普段私たちは「温める」とひとくくりに考えがちですが、

実際には

・炎天下で体全体が暑くなること
・お灸でツボを温めること

では、体の反応は同じではありません。

全身が暑くなると交感神経が優位になりやすい一方で、局所を温める刺激では心拍数が落ち着く方向の反応が報告されています。

同じ「温かい」でも、体は別の刺激として受け取っているのです。

血流も「全部が良くなる」わけではない

「お灸をすると血流が良くなる」とよく言われます。

ただ、研究を見るともう少し複雑です。

例えば、お腹を温めると腸への血流は増えますが、腕への血流は減るという結果もあります。

つまり、血液の量が増えるというより、

「体の中で血液の流れ方が変わる」

という表現のほうが正確です。

「暑さに強くなる」という証拠はまだありません

「夏にお灸をすると暑さに強くなる」

という話を聞くことがありますが、

現在のところ、それを証明した研究は見つかっていません。

暑さに慣れる「暑熱順化」は、

数日から1週間以上かけて全身が暑さにさらされることで起こる体の適応です。

局所を温めるお灸で同じ変化が起こるという証拠は、今のところありません。

夏のお灸で気を付けたいこと

夏は汗をかいて水分が不足しやすくなっています。

そのため、お灸を受けた後は

・急に立ち上がらない
・水分をしっかり補給する
・体調が悪い日は無理をしない

といったことが大切です。

まとめ

夏のお灸は、「暑いから意味がない」というものではありません。

一方で、「暑さに強くなる」「夏バテを防げる」と言い切れる科学的な証拠も、まだ十分ではありません。

現在わかっていることは、

・お灸は全身ではなく局所を温める刺激であること
・心拍数や自律神経に変化が起こることが確認されていること
・全身が暑くなることとは体の反応が異なること

です。

これから研究が進めば、新しいことがわかるかもしれません。

現時点では、「お灸には体が実際に反応していることはわかっている。しかし、まだ解明されていないことも多い」というのが、一番正確な答えと言えるでしょう。

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