ひねるお灸と台座灸の違い|鍼灸師だからできること、自宅でできること

はじめに|お灸ってどんなもの?

「お灸」と聞いて、みなさんはどんなイメージを思い浮かべますか?

  • 熱そうでちょっと怖い
  • 痕が残りそう
  • でも身体に良さそう

きっとこんな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

実はひとことに「お灸」といっても、いくつか種類があります。大きく分けると、鍼灸師が行う「ひねるお灸」と、自宅でもできる「台座灸」の2つ。もちろん鍼灸師が使うお灸はもっとたくさんあります。こんごご紹介していきますね!

この記事では、それぞれの特徴と役割、そしてどう使い分けるといいのかを解説していきます。


ひねるお灸(点灸)とは?

まずは「ひねるお灸」について。

これは、よもぎの葉から作られた「もぐさ」を米粒ほどの大きさに指でひねり、皮膚に直接置いて火をつける方法です。

特徴① 温度調整ができる

ひねるお灸の一番の魅力は、温度を自在に調整できることです。

  • 粒を小さくすると「じんわり温かい」程度
  • 粒を大きくすると「しっかり熱い」刺激

このように大きさや硬さを調整しながら、そしてどのタイミングで火を消すのかなどで熱の強さを変えられるので、症状や体質に合わせたケアが可能になります。

特徴② 鍼灸師の腕が活きる

「ただ火をつけるだけでしょ?」と思う方もいるかもしれません。
でも実際は違います。患者さんの肌の状態や体調、その日のコンディションを見極めながら、どのくらいの熱感が一番効果的かを判断するのは鍼灸師の経験と技術です。
ここが一番難しいところなんです!

言い換えると、オーダーメイドの温熱刺激ができるのが、ひねるお灸の強みです。

特徴③ 治療としての効果が大きい

  • 慢性的な冷え
  • 消化不良
  • 胃腸の疾患
  • 婦人科疾患
  • 免疫力の低下
  • 筋肉の緊張

などなど、こうした不調に対して、的確なポイントにひねるお灸を行うことで、身体の内側から変化を促すことができます。


台座灸(温灸)とは?

せんねん灸

次に「台座灸」についてです。

こちらはドラッグストアなどでもよく見かける、市販のお灸の代表格。紙やシールの台座の上にもぐさが成形されていて、シールを貼って火をつけるだけで使えます。

特徴① 安全でやけどしにくい

台座が熱をやわらげる役割をするため、皮膚に直接火が触れることはありません。そのため、やけどのリスクが低く、安心して使えます。

特徴② セルフケアにぴったり

  • 肩こり
  • 腰痛
  • 冷え
  • ちょっとした疲れ

こうした日常的な不調に、自宅で手軽に取り入れられるのが大きなメリット。初めての方でも扱いやすく、セルフケアの習慣として続けやすいのもポイントです。

特徴③ リラックス効果

熱感がマイルドで、ポカポカと気持ちのいい温かさが広がります。最近は香り付きのお灸や温度調整タイプもあり、リラクゼーションアイテムとしても人気があります。


鍼灸院で受けるお灸と自宅のお灸、どう違うの?

ここで一度整理してみましょう。

種類ひねるお灸(点灸)台座灸(温灸)
主な場所鍼灸院自宅
熱感調整自在(鍼灸師が最適化)マイルドで一定
メリット深い治療効果、体質に合わせた刺激安全で簡単、続けやすい
向いている人本格的に体質改善したい方日常的にセルフケアしたい方

つまり、ひねるお灸は「治療」寄り、台座灸は「セルフケア」寄り

「どちらがいいか」ではなく、両方をうまく使い分けることが理想的なんです。


どう使い分ければいい?

  • 症状がつらいとき、体質改善を目指すとき → 鍼灸院で「ひねるお灸」を受ける
  • 日常のちょっとした不調や予防 → 自宅で「台座灸」を使う

例えば、週に一度は鍼灸院でしっかりケアをして、日常生活では台座灸でセルフケア。
そんな使い分けが、無理なく健康を保つためのコツです。


よくある疑問

「台座灸があるなら、鍼灸院に行かなくてもいいのでは?」

たしかに台座灸は手軽で便利です。ですが、セルフケア用なので刺激が一定で深さに限界があります

一方、ひねるお灸は鍼灸師がその日の状態に合わせて最適化するため、効果がより深く、体質改善にもつながりやすいんです。

「両方やっても大丈夫?」

もちろん大丈夫です。むしろおすすめです。鍼灸院でのケアと自宅でのケアを組み合わせることで、相乗効果が期待できます。


まとめ|プロのお灸とセルフケアのお灸

  • ひねるお灸 → 鍼灸師が温度を調整しながら行う、本格的な「治療」としてのお灸。
  • 台座灸 → 自宅で安全にできる、続けやすい「セルフケア」としてのお灸。

お灸には「プロに任せるお灸」と「自分で続けるお灸」の2つの役割があります。
どちらか一方ではなく、両方を取り入れることで、より健やかな毎日をつくることができます。


最後に

「お灸に興味はあるけど、何から始めればいいかわからない」
「セルフケアをしているけれど、もっと効果を感じたい」

そんな方は、ぜひ一度鍼灸院で相談してみてください。
あなたに合ったお灸の取り入れ方を一緒に見つけることで、セルフケアがもっと楽しく、もっと安心できるものになりますよ。

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